今年1月22日、リアル店舗の未来形と言われる、レジがない「Amazon Go」1号店がシアトルにオープンした。
GUのセルフレジにも驚いたが、店内を歩いて買い物してそのまま出るだけで支払いが完了するテクノロジーは、コンビニ系なら便利だね。今後、リアル店舗も大きく変わっていくんだろうね。
リアル店舗に求められることといえば、丁寧な接客だろうか？
ほとんど販売の経験がなかった私が、昨年、百貨店で販売支援をする機会があった。
商品は展示会のお手伝いをしていた会社のバッグだったので、商品知識は問題なかったが、百貨店での仕事は初めてだし、百貨店のルール（隠語？）とか、人間関係とか、レジとか、不安材料満載だったが、良い経験になったなと思う。
仕事柄、アンケートを通じて、お客様がどう感じているのかということは敏感に感じ取っているつもりだったので、お客様の立場に立ってやって欲しいことをやればいい、と考えて実践した。
ふだん、商店街で買い物をすることも多く、接客されることには慣れているし、接客について自分なりの判断基準みたいなものがあって、それを実践してみたという感じ。特別なことはなく、きちんと挨拶をする、自然な笑顔、お客様にきちんと向き合う、といったごくごく当たり前のこと。
私自身の経験として、あの変に甲高い声の「いらっしゃいませぇ〜〜〜」には辟易している。いらっしゃいませと言いつつ、お客様に目もくれない。お客様はそっちのけで、販売員同士で仕事に関係ない話で盛り上がってる、なんてお店もある。
こういう時は、いいなと思う商品があっても、その商品価値さえ下がったように感じるし、イヤな気分になってまで買う必要もないか〜とお店を出てしまう。そして、二度と行かない。
一方、期待せず入ったお店で気の合う販売員さんに出会った時は、商品を気に入っていることが大前提だけど、予想外の出費をしてしまうこともある。
私はブランドやお店より、販売員さん次第でモノを買うことが多い。私の好みを理解しようとしてくれて、良い提案をしてくれる。そういう販売員さんかな。結果として気があうと感じるから、また、行きたくなる。
百貨店のバッグ販売でも、楽しく会話できたお客様は、商品説明などすることもなく、お買い上げくださった感じ。
これは、もう、相性としか言いようがないのかな？と感じる。全てのお客様が私のような感覚ではないし、人それぞれ、合う合わないがあることも、実際に販売を経験してみて、よく理解できた。
ほとんどのお客様は、全く興味のないお店には立ち寄らないし、商品を手に取ることもない。商品を気に入って、価格も予算内にあれば、あとは、接客次第で、お買い上げいただけるか、否かが決まると言っても言い過ぎじゃないと思う。
逆にいえば、接客で、お客様を逃がしてしまうこともあるってこと。実は、これ、結構な割合であるんじゃないだろうか？と思うだけど、どうだろ？
モノを買うだけだったらネットで十分なんだよね。
以前は、ネットで洋服を買ったこともあるが、情報を読んで、見比べて…とやっているとかなりの時間を使う。これがイヤで、最近はネットで洋服は買わない。
私は、洋服、バッグ、靴、下着・ナイトウェア、化粧品を買うときは、ちゃんと接客してもらいたいな。化粧品も多種多品種ありすぎて、セルフで選ぶのは大変。リピートの場合はネットを使うこともあるが、最近はもっぱら実店舗で買い物。新しいものを見たり触れたり、サンプルもらったり。まあ、そのあたりが楽しいからかな。
スペックだけで判断できて、持ち帰りが大変なもの、例えば、家電やPCはネットで購入。
家具・インテリア、寝具・ベッドは、頻繁に買うものではないけれど、これもスペックで判断できるものはネットで購入。
マットレスは試さないとわからなし、説明も聞きたいから接客してほしいかな。
しかし、接客で期待を裏切られたときは、とてつもなく損をした気分になるのも事実。ゆっくり見たいのに次々、商品を勧められたり、商品知識がなく質問に答えられなかったり、適切なアドバイスをしてくれなかったり。私の好みを理解しようとしてくれなかったり、質問にトンチンカンな返答をする、売ることばかり必死で、こちらの話を全く聞いてない人もいる。
百貨店の化粧品カウンターで成分について尋ねたら、成分名をいうだけで、詳しい説明ができなかったことがあった。新人さんなのかもしれないがこれじゃあね。最近、大阪の百貨店の化粧品売り場は、外国人観光客が多く、日本人客にはおざなりだったりするのよね。
自社の製品のことは当然ながら、自社以外の商品との違いを説明してくれたりすると、ヘェ〜っと納得してしまったり。
高齢社会の日本、接客って、やっぱり大切じゃないの？と思う。
あなたは、接客されて買いたい商品はなんですか？
ネットで買いたい商品はなんですか？